♦保育の話
保育の話をしましょう!!
その他もろもろ! byユリア
★暑さ指数(WBGT)
昨年は夏の間ほとんど外での遊びが出来ませんでした。暑さ指数が危険の表示となり子どもを外に出すことが出来なかったのです。
そうした事態は、子どもたちの発達にとってよいことではなく、法人全体で園庭の環境を工夫して、外での遊びを保障したいということになりました。タープを張ったりテントを出したり、ミストを利用したり、様々な場所のデータをとったりして短時間でも外で遊べる工夫をしています。
★コミュニケーションって大事
一人ひとりを具体的に大切にする保育(ユリアメソッド)を実践する中で、はじめに実践したことに、遊びの環境を整えることと、子どもに何かを伝えたい時はその子の近くに行って伝えるということを実践してきました。結果として園内で大人の大きな声が響いていることはなく、子どもの話をよく聞くことで、子どもたちも叫ぶように話している姿はありません。園全体が落ち着いた状態になっています。大人同士でも直接伝える事は大事なようです。
★今年誕生日会で話している事
毎回、誕生日会では必ずありがとうと感謝の気持ちを持つという話をしています。耳にたこが出来るぐらい話してもよいことだと思っています。
今年は、ありがとうの話に加えて、「自分の身に起こることを、誰かのせいにしたり何かのせいにしないよ」という話をしています。
大人にとっても大事なことかと思っています。
★安全と子どもの運動発達
園庭にどこから登ってもよく、どこから飛び降りてもよい岩山(のような物)があります。これは、25年ぐらい前にスウェーデンの園に行った時園庭に自然の岩がありそのイメージで設置したものです。
日本では様々な遊びを危険だからという理由で禁止してしまうことが多いように思います。
当園では、この時期の子どもたちになるべく多くの体験をしてもらいたいと考えています。
しかし、岩山付近での怪我があり、使い方を工夫して安全を守りつつ子どもの遊びを保障して守るために、周りに木とロープの柵で囲い、利用する人数を少し制限することにしています。
★小川の石
園庭に人工の小さな川があります。時々転んでけがをする子がいます。全くルールがないという訳ではないです。池の周りは魚がいるから入らないでねとか川のでこぼこした石の所では走らないでねといった事は伝えています。また職員にも外遊びの時、必ず川と池の所は目に入る位置に立つようにしています。それでも完璧に怪我を防ぐことは難しく、どうしたらよいのか迷うところです。しかし、当園では子どもたちが遊びの中での豊かな体験を保障したいと考えているため、気をつけて見守りつつ、様々な体験のできる状況と環境を守っていきたいと考えています。
★責め心(家での出来事です)
朝洗面所で蛇口からお湯がそのまま出ていました。そのまま蛇口を止めて同居の息子に「お湯出てたよ。」と普通の声で伝えました。以前の私なら、責め心満載で「もう!お湯出てたよ!!止めといてね!!」と言ってたように思います。普通に伝えれば良いことを責め心を持って伝える事でお互い気分が悪くなったり、空気が重くなるように思います。この気づきは様々な場面で役に立つかな。
★こだわりのある子への対応
変化していくことが苦手な子、日々の自分のルーティンを変えることが難しい子がいます。行動を変えさせるのではなく、理論でああしてこうしてと伝えるのではなく、感情を共有することが有益だそです。ルーティンを崩すことは難しいので、周りを少しずつ変えていきながら変化に対応していける力となり、ルーティンへの執着が薄くなるきっかけになるかもしれません。本人の世界が広がるといいのかな。
R5.8.30 小幡一美先生の法人研修より
★身体イメージが弱い場合がある
自分の体をイメージする力が弱いため触っていないと自分の体がどこにあるかわかりにくく不安になる。そのため動くことにより筋肉を使うと自身の存在がわかるため、よく動いているかもしれません。子宮の中で成長するうちに圧迫感を感じながらボディーイメージを育てているということがあり、小さく生まれたりする場合は、そうした感覚が弱い場合があるそうです。また、固有格とか触覚の発達が弱い場合もあるようです。体験できなかった経験をぎゅっと抱っこしたり日々の中で補う事も考えられるそうです。また、止まることか体を抑制する体験が少なく難しいため止まることをサポートしたり姿勢を整えて座るために、さりげなく姿勢の保持が出来るよう工夫をして支えることができるようです。
R5.8.30 小幡一美先生の法人研修より
★へきなんこども園でのジェンダーフリー
もう何年前になるのか、20年近く前だったと思いますが、トイレのスリッパが、水色とピンクで男の子用と女の子用と考えていましたが、どちらでもよい感じで黄色のものに変えました。最近は、白いスリッパが置いてあります。登園のかばんについても以前は男女で、青と赤にしていましたが今は全員青色のかばんを使っています。
並んだりする時も男女別ではなくなっています。小学校なども今はそうなっているようですね。男女ということだけではなく現場は一人ひとりの個性を大事にしながら日々の保育にあたっています。
★芝生の感触が・・・。
裸足で芝生や砂の上を歩いたり、走ったりすることは健康にとても良いことだと思います。
しかし、足の裏がとても敏感な子がいます。裸足で砂の上や芝生の上に立つと激しく泣きます。
もしかして、人には分からないぐらいの痛みを感じているのかもしれません。そんな時は、もちろん靴を履いて遊べば良いですね。
★マウントをとる!!
「なにかとマウントを取りたがるね~。」40才を過ぎた息子に言われた言葉です。その時私は「親だからね~。」と思ったりしましたが、そうか~。そういえばそうかもしれないと考えました。やはり目の前の人を1人の人として相対する時には、フラットに相手を尊重して話をしようと思いました。保育の中で、「一人ひとりを大切にする具体的な保育」の実践を目指しています。事は同じで0才の子に対しても相手を認めて相対する事が基になります。ましてや40才を過ぎた人に対しては当然より相手を尊重した方が良いなと思いました。
★風が吹いても自分のせい
何か自分の思いと違うことがあった時、気分が良くない時、怒りが沸き起った時、そうなったことを誰かのせいや何かのせいにしたくなることがあります。題名にあげた言葉は、何かのDMにあって松下幸之助翁の言葉だと書かれていました。何事も自分の身に起こることは、全て自分が創造している。自分に起因する事であるといった考え方があり、それと同様の考え方かと思います。全てを自分の責任において考え行動するとき、自分自身に最大の成長が見込まれるように思います。私もそのようになりたいと思っています。
★待つということ 先回りしすぎないように、子どものペースに合わせて待つということ。
また、子どものすることを先回りはしないけれど見通しを伝えることは大事なことですね。
家庭ではどちらかというと「早くしなさい」と言った言葉掛けが多くなるかもしれません。子どもにとって早く出来ないようなことは、大人が時間の段取りを考えるといいかな。
★子どもたちが幸せに過ごせる生活の場
厚生労働省から来たリーフレット「保育所1.2.3」に「子どもたちが幸せに過ごせる生活の場」という文言が書かれていました。
昔から多くの園で、家庭的な保育を目指して、努力してきた所ですが、気持ちはあっても実際には、教室のようなレイアウトであったり、くつろげるスペースは準備されていない場合が多いようです。
ユリアメソッドでは、子どもたちがいつでもくつろげる場所を各部屋に2か所は準備しています。
長い時間を保育園やこども園で過ごす子どもたちにとって、とても必要で大事なことだと思います。
★「社会的時差ボケ」って?
平日と休日の生活のリズムのズレのことなどを「社会的時差ボケ」というそうです。
子どもの「社会的時差ボケ」は、肥満や学業成績に影響があることが報告されています。
また「社会的時差ボケ」は、QOL(クオリティーオブライフ)や健康に大きく影響すると言われています。
5歳児と小学1年生の間には、平日の起床時刻に段差があることが多く、小学校入学までに起床時刻を見据えて少しずつ早起きに慣れていくことが研究者によって勧められています。毎日を安定的に元気で過ごすために大切なことですね。
昔からの言葉で言うと「生活のリズムを整える」ということですね。
★排泄の自立は出来ていますか
3歳になり、幼稚園、保育園、こども園などに就園する時、排泄の自立は出来ていますか。
乳児期とは違い、少し大きな集団の中の1人として過ごしていくことになります。昔からの考え方でいいますと、3歳の夏までにはおむつは外れるかな。という目途がありました。
もちろんほとんどのお子さんは、ほぼ自立した状態で入所してみえますが、近年、紙おむつの進歩などもあり、ついつい紙おむつの中で排泄し続けている場合があります。
このことはやはり手を掛ける時にはきちんと手を掛け自立を促す必要があります。手を掛けても難しい場合には、もしかすると発達に何等かの課題を抱えている場合があるかもしれません。
★子どもに掛ける言葉
園では子どもたちに掛ける言葉を、子どもが考えて答えられるような言葉掛けをするように心掛けています。
しかし、ご家庭で今日はどんなことをしたかを聞きたい時、あまり表現してくれない時などは質問をイエス・ノーで答えられるような問いかけにしたり、その子のペースに合わせて待つといった余裕が大事なことです。また、いつも同じタイミングで問いかけるといったことが良いようです。
園ではわかりやすい言葉で周りのことを言語化していくことが有効かもしれない。その言語化する時、その子の思いに寄り添って表現する必要があり、大人の思いをいっぱい伝えるということとは違うようです。
★わらべうたって?
自園では、わらべうたを取り入れています。
わらべうたを聴いて育った人もいると思いますが私はあまり歌ってもらったという覚えはありません。「かごめかごめ」とか「あんたがったどこさ」とか遊んだ覚えのあるものもありますが。
今自園では職員は160曲ぐらいのわらべうたを学んでいます。
わらべうたかというと、音域が子どもの声帯に合っている、拍を刻みながら体感する。優しい声をよく聴く、そしてリズム感を感じる。ルールのある遊びを体験する、勝ったり負けたりを体験する、といったことがあるかと思います。またわらべうたを歌う時、乳児に対しては、目の前の1人に対して歌います。皆に向けて歌うより、隣りで聴いている子にとってもミラーニューロンが働き、より共感して親しめるようです。
★自宅での話です
トイレで5歳児の孫が怒っていました。何を怒っているのかと見てみると、トイレットペーパーがホルダーから外れて、ペーパーがダランと伸びてしまっていました。「怒ってる」というより「困っている」状態でした。手助けが必要な状態でした。なんとか1人で出てきたとしてもトイレットペーパーが散乱していて下手をすれば本人は困ったうえに「どうして散らかしたの」と怒られてしまうかもしれません。園でも家でも手助けが必要な場合に子どもに丁寧に寄り添えたらと思います。
★乳幼児の性教育
何をどう伝えたらいいのだろうか。と考える所ですが、「水着で隠れる部分はプライベートゾーンと言ってとても大切な所だよ。だから見せたり触らせたりしないよ。」と言う表現で伝えていくことにしています。
大切な所で、大切にする、自分自身を大切にすることにもつながっていくかな~。
★意識が向いているものからの切り替えが難しい!!
作業療法士の先生の研修を受けました。
日常の中で個性豊かな子どもたちと関わる中で、それぞれの個性をより理解し成長が促せるように月1度研修をしています。
創造性が高く豊かな心の世界を持っている場合が多いが、意識の向いているものから切り替えが難しい子がいます。
見て動いてから認知(識)がついてくるため活動をとめられると、「なんで~!!」となり行動がついてきにくい、そうした場合は意識を一瞬逸らして、気持ちを落ち着かせるようにしてみる。時には人に合わせたりする必要があるので日常の中で人に合わせるとか人から提案を受け入れるといった経験を感じられるように言葉を掛けていく。何かを止める時ずっとダメじゃなくて、今はダメなんだといったことを体験していけるような関わりをしていけるとよい。こうしたことを学びました。
★「学びの時間」
子どもたちには1日の多くの時間を自発的に遊べる時間として保障しています。こうした時間も子どもたちにとっては学びの時間ですが、その中で大人が意図的に学んでほしい事柄をカリキュラムや年間のテーマなどから選んで行う事があります。今までこうした学びの事を「課業」と表現していましたが「課業」という言葉自体は、ハンガリーの保育が基で、日本で導入された時の用語です。今後自園では「学びの時間」と表現することにします。「学びの時間」の特徴的な事は、大人は伝える意図を持って活動しますが、五感を通して伝える事。また、子どもたちにとって身近なことを大事にします。子どもにとっては、遊んでいる感覚で活動に参加出来るように工夫します。
★社長の器以上に会社は成長しない
園に来たダイレクトメールの文言の中に「社長の器以上に会社は成長しない」という言葉をみつけました。今から35年前園長に就任した頃、考えていた事と同じだな。と思いました。「園長が成長すると園全体も成長する」できてるかどうかはともかくとしてそんな事を考えながら園長を続けてきました。勉強はあまり得意ではないですがね。
★ここってパワースポットですよネ~
ある日の夕方、キッチン前のテラスにある、ガーデンテーブルにお母さんがお2人座っておられました。私が通りかかると、「ここってパワースポットですよネ~」と言われました。私は、驚きつつも嬉しい気持ちで、「そうですよ。なにしろ天使のような子どもたちがいっぱい遊んでますから」と答えていました。場を常に美しく整えること、隅を光らせること、見えない所をきれいに整えることなど皆で意識し、常に場のエネルギーを高めたいと考えていたので、上記の発言はとても嬉しかったです。
★発表会での職員の服装
12月最初の土曜日に発表会がありました。
その日先生たちは役割に合わせて自分たちの着る服の色を決めて来ていました。道具の出し入れ担当は舞台のバックが白なので白、担任は目立たないように黒、その他の職員はクリスマスにちなみ、赤かグリーンの服装で来ていました。
赤・グリーン・黒・白
そんな風に考えて、装ってくれている職員を見て温かい気持ちになりました。もちろん子どもたちの発表は、豊かな成長が見られ感動のうちに幕をおろしました。
★姉妹園での気づき
4年前から私が関わり現在は当法人所属の園での話です。
1人ひとりを大切にするへきなんこども園でのユリアメソッドを実践したいと4年前から取り組んでいて、遊びの環境を整え丁寧に子どもに相対する保育をしています。度々へきなんこども園で研修をしています。その時の話で、自分たちが職員会で話している時、子どもたちに何をさせる何かをさせるといった視点で話し合っていることに気づいたそうです。
実は初めから、ユリアメソッドでは「させるからささえる」に考えを換えることを大事にするよ。と伝えています。子どもへの言葉掛けも指示命令ではなく、子どもが考えて答えられるように心掛けるよ。と伝えています。そして考え方そのものも転換していく必要がありますがそのことに自分達で気づいた。ということです。素晴らしい!!
★創造的な仕事をしてくれる職員
素晴らしい!ありがたーい!令和4年度2月から園でインスタグラムをはじめました。月から金まで毎日職員がアップしています。園内の美しいシーンを中心に様々な発信をしています。そんな日々の中でインスタを担当している職員から、いくつかの提案がされました。ランダムな発信ではなく、少しテーマを区切ったらどうかといった提案で、手作りおもちゃのページ、園長のコラム「保育の話をしましょう~その他もろもろ~」のページを作ってくれるそうです。現場の人が考えて新しいことがスタートしていくことに感謝感激あめあられです。
★実習生のお礼状から
今年はいつになく実習生を多く受け入れています。そのお礼状の中に、【中でも、保育者の言葉掛けひとつで子どもたちが考えながら行動していたのが印象的で、子どもに対して命令や指示をするのではなく、声掛けをして促すことの大切さを学び】とありました。大切な所に気づいてくれました。園内では保育者の大きな声が響いていることはありません。小さな子どもに対しても1人の人として相対するということです。完璧ではなくても皆がそうあろうと心掛けています。また【子どもたちへの声掛けの仕方やどこまで援助するべきかなど難しさに直面し、保育の専門性の高さを身をもって実感いたしました。】とありました。
★無意識の内に使っている言葉
「お行儀が良かったね~。」誕生日会の折久しぶりにプロのマリンバ奏者をお招きし、子どもたちと演奏を楽しみました。子どもたちはとても集中して楽しんでいるようで、中には小躍りしている子もいましたが、他の子の邪魔にはならないので楽し気で良い感じでした。職員室に戻って来て、私が何の気なしに、「子どもたちお行儀が良かったね~。」と言ったところ「お行儀が良い」と言うとピシっとし動かないで強制されているような印象に聞こえるよ。と水野理事の指摘を受けました。私の中では他の人の迷惑にならないというぐらいの意味合いでしたが、改めて「お行儀が良い。」と聞くと自分でも少し押しつけがましいような違和感がありました。「昔からよく言ってるよ。」と言われ「え~そうなの」と驚きつつ、自分の発する言葉を気にかけようと思いました。
★お部屋に設置されたマリンバ
楽しくて演奏している間にマリンバ演奏できるようになっています。
お部屋の環境を整えていく時、楽器なども自由に楽しめるように、幼児のクラスには10種類、乳児クラスにも約10種類の楽器がいつでも使えるように設定されています。その中にコオロギ社製の小さなマリンバやドイツ製のグロッケンなども備えています。備える時にうるさくなりすぎず、良い音の出るものを選ぶように心掛けています。やらされてする練習ではなく、遊びの中で面白くて演奏をしています。毎日楽しく触っている間に少しずつ上手くなっていく音が聞こえます。そして発表会での演奏の発表へと自然につながっていきます。今年は久しぶりにプロの奏者に来て頂き、発表会に演奏する曲を聴かせて頂きました。子どもたちも大いに楽しみました。
★園での子どもたちの遊びの様子
~乳幼児が夢中になって遊んでいる時、子どもたちの目線はどこを見ているでしょうか~
乳児のお部屋を見ると、それぞれの子どもが、自分の遊んでいる手元や玩具などを見て夢中に遊んでいる様子が見られます。保育教諭は、それぞれに関わりながら全体を見守っています。
一般的に乳児の部屋でよく見られる状況に、保育教諭の周りを子どもが取り巻き、視線は全員保育教諭を見ている情景です。あまりに普通な感じで、それがなにか・・・?と思われるかもしれませんが、先生が遊んであげているという状態の時の姿かと思われます。一方、自分のしている事に夢中で、自分の手元や玩具に視線がいっている場合には、自発的に遊んでいる状態だと思われます。自発性の育ちを保障する!!とても大切なことですが、特別な事をするのではなく、日常の中で日々育っています。
★子どもに何かを聞くとき・・・。
どっちがいいの? いいの? いやなの?二者択一で聞いている事がよくあります。 言語聴覚士の方とお話しする機会があり、その時に、子どもが感情(意志)を表現するのに、「はい」「いいえ」の他に「わからない」という選択肢を入れて絵本のようにした、子どもが指し示せるものを見せて頂きました。 この「わからない」という事は大人でもあることだと思いますが、ついついどっちなの?」と言ってしまうことがあります。 「わからない」ということもありですよね。家庭でもこの視点は大事な事のように思いました。
★保育に活かす〈子どもの権利条約〉
全国私立保育連盟という組織があります。
私は、14年程、その中の保育国際交流運営委員会の委員を務め
内7年間は委員長を仰せつかっていました。
世界と日本の保育の情報を共有し、日本の保育現場に役立つ情報を
発信する活動をしていました。
その中で、一人ひとりを大切にする保育の発信をすると共にその実践は、子どもの権利条約に根付くものであると考え日々の実践と権利条約とを結びつける情報をコミックとコラムを通して約4年間保育通信(毎月発刊の連盟の機関紙)に掲載してきました。
この度、そのコミックとコラムが出版されることになりました。
「子どもの最善の利益」ということが国の方針にも示されていますがこの言葉は子どもの権利条約からきています。
日々の保育にこのことが活かされ保障されることを願っています。
★全体に向けての話が伝わりにくい子
全体での具体的な話が伝わらない、伝わりづらいという子どもたちがどこの園にもいると思います。そうした場合は個別での声掛けが必須となります。その伝え方も具体的なやり方を伝える方法から「だれだれちゃん見てみて」など、自分で見て考えて動けるように促していきます。同じような言葉掛けでも「みんなを見てみて」と対象が抽象的になると理解することが難しいようです。この自分で考えて行動出来るような言葉掛けは、へきなんこども園では、日常の中の毎日全保育教諭が心掛けている事になります。原則は同じですね。指針などに示されていることの実践とも重なることです。
★場面緘黙のある子
年度が変わり、クラスが変わり、環境が変わったけれど、先生がいるから安心という状況からクラスが安心といった状況があるようです。
話さなくてもいいことを保障されることが大事なことのようで、その子がそのままの状態を認められることが重要なことのようです。
友だちもその状態を認めたうえで、遊びに誘ったり働き掛けをしていてよい感じです。
また、先生の対応も、やりましょうではなく、楽しいよ~とササッと体を動かすことを促すような動き、やらせるではなくて、共感して楽しいよ~。という方向で誘ってみるようなことがよいそうです。
また、その子の良い所を先生が表現していくことで、クラス全体がその子にとって居心地の良い場になっているということでした。矯正するのではなく、そのままの姿を認めつつ働きかけていきます。 場面緘黙についてはNO.17にも書いてあります。
★子育て支援というけれど?
「東京都公立保育園研究会のいきいき子育て通信」を頂いて、その中に汐見先生の「子育て支援という言い方でいいの?」という記事がありました。その中に《おそらく「支援」という言葉が問題なのだと思います。支援する方がされる方よりちょっと上に立っているイメージなんですね。少なくても支援される方と支援する側は対等ではない》という文章がありました。へきなんこども園の子育て支援センターは、平成6年からスタートし、平成8年に国県の指定を受けています。
当初から何かを教えるというスタンスではなく子育てって24時間絶え間なく続くことだからとにかくここに来たらゆっくり休憩してね。というスタンスで続けています。何かを指導するではなくささえるというスタンスです。
保育も同じ所があり、子どもたちに何かをさせるからささえるスタンスを大事にしてます。
★試行錯誤する力が弱い?
短絡的な行動を取ることが多く、すぐ手が出てしまう子がいます。
考える力をつけるにはどうしたらよいのか。
☆もしも~したらどうする?
☆他にはどうする?
☆残ったもので何かする?出来る?
☆他に何が出来るかな~?
こんな言葉掛けをする事が出来る。と園内研修でアドバイスを受けました。小さい内からこんなサポートをされたらいいだろうなと思いました。
★おなかすいた~!!
園内でこんな言葉を聞きますか?
先日研修で訪れた方が、久しぶりに「おなかすいた~!!」と言っている子どもの声を聞いた。と言っておられました。
とても大事にしたい感覚だと思います。食べる時間になったから食べる。タイムスケジュールにそって食事をする。という日常を過ごしていると、それぞれが感じていることより何かに合わせて行動する事が日常になっているように思います。
一人ひとりを大切にするということは、それぞれの感じる事を大事にすることです。自園では節度はありますが、幼児の場合それぞれのタイミングで食事をしていきます。全員一緒ではないけど、友達と楽しく食事をしているようです。
★頑固な偏食
どこの園にもいるのではないかと思いますが白いご飯しか食べない。とか自分の中で決めたものしか食べないといった子がいます。
なぜそうなっているのか理由は様々でそれを認めながら、食べられるような働きかけをその子その子に応じてしているところです。
最近の園内研修の中で、働きかけの中に「五感で感じて、その食べ物を知っていく。」という視点を示唆して頂きました。具体的にはフォークでさしてみるといったようなことだそうです。
視覚、見た目とか、臭覚、香りといったことはありましたが、触覚もありですか。
五感を使ってですね!!
★大人同士の言葉
家で大人同士が感謝を言葉にしてますか。
自分の思っている事と異なる行いをする人に対して、怒りをぶつけたり、支配をするような言動はありませんか。親しいがために、自分の感情をぶつけるようなことはありませんか。 そもそも異なる文化や生活感(家庭)で育った人が一緒に暮らすので、違うことが当たり前ですね。
一人ひとりを丁寧に見ていくことで、みんな違うということを認められるような大人に育ってくれるといいな~。
★職員の得意を発見!!
大勢の子が遊ぶパズル、どうしても傷んできます。以前、紙のパズルが1ピース紛失してしまい、ビックリするぐらい精巧に作ってくれて、その職員の絵を描く才能に驚かされました。
今回は乳児の使っている木のパズルが大変なことになっていて「ここまで、かじってたか~」と思うと、もっと早く気付いてくれると良いな~と感じたところです。ところが、それが新品に再生されていました。エ~ どうしたの~ と尋ねたところ、絵の得意な職員とは別の職員が再生してくれたとのことでした。また新たな才能発見です。ちなみに2人ともフリーの保育教諭で暇を見つけて直してくれました。
★箸がきれいに持てない子が多くない?
場合によっては年長児でも指先に力が入りにくかったり、手首の動かし方が難しかったりする子がいます。それぞれに事情はありますが、そうした子が増えているようです。先日、研修のために伺った園でもそうした状況がありました。鉛筆やペンを持つ時にも同じ事です。そこで、乳児が指先を使って遊ぶための玩具を幼児クラスにも備えることにしました。発達が年齢なりにしていなければ戻って遊びの中で沢山経験や体験が出来るように環境を整える必要があります。そしてやはり、その発達を必要としている子はだいたいはその遊びを選び楽しめるようで、熱心に遊んでいます。また反対に苦手で選ばない場合は、誘ったり促したりしています。
★園での食事について
自園では園での昼食を給食とは言わず、お食事と言っています。
給食って元々配給される食事といった意味だと考えると、違和感を感じ、食事と言っています。30年以上前から陶器の食器を使っています。ゆったりとそれぞれの量をそれぞれのペースで頂けるようにしています。
★2歳児の排泄の手伝い
ある時、姉妹園で乳児保育をみていました。2歳児クラスの先生が1人の子を伴ってトイレに行きました。なかなか時間がかかって戻ってきません。どうしてかな~?と思って次に子どもが排泄に行った時様子を見ていました。すると、とても丁寧に関わっていたのですが、すべてを子どもにさせようとして、そこを持って…次はここを持って・・・と細かい指示をしていました。丁寧にしているつもりが、いつの間にか指示してさせる関わり方になっていました。出来ない事をさせようとしているので、とても時間がかかっていました。出来る事は自分でして難しい事に手助けする。手助けしながらやり方を伝えていきます。何が出来て何が出来ないかは1人ひとり違うのでそこをよく見てあげる必要があります。
★子どもの身長体重測定
今までの慣例により、服を脱いで測っていました。最近では医師の診察時にも服は脱がないようになっています。
今頃気が付いたのと言われそうですが、これからは着衣のまま測定することにしました。変化の著しい時代です。過去にとらわれず常に新しい視点を持って、自由な心持ちで日々を過ごしていきたいです。
★1歳児の足置き台
1歳児の食事時の椅子とテーブルは、その年齢用にかなり高さの低いものを用意していますが、4月・5月のこの時期それでも足が浮いてしまう場合があります。
そこで担任が3・4cmの台を作って置いてみました。はじめは、足が落ち着かない様子でしたが、そのうち自らグッと踏みしめて食事をするようになりました。自然と姿勢保持やしっかり噛むことの助けになっているようです。
★でこぼこの地面
園には、三輪車専用の道があります。この道は、私が子どもの時にゴーカートとかに乗って楽しかったな、という思いがあり園庭にサーキットのようなコースを作ろうと思い、はじめは棒で線を引いて出来た道です。アスファルトを設置する時、地面の高低は慣らさずそのままにしました。その結果1カ所難所があります。坂でカーブになっています。はじめのうちは案の定そこでは子どもたちが良く転びました。しかし、体験するうちにそこではスピードを落とした方が良い事や、体の重心をずらしてバランスをとることなどを学んでいきます。また、大きな木の下では根が張って出っ張っている所もあります。危ないから手にした方が良いという考えもありますが、自園ではそういった所では自分で見て避けられる力を持って欲しいと考えています。
世の中には平ら道ばかりではありませんからね。
★自由であることとルールを伝えるバランス
急に暖かくなり、子どもたちは水遊びに興味を持つ季節となりました。入園式が令和4年4月5日にあり6日にはもう園庭の小さな川にジャブジャブ入りそのうちにジャボンとおしりをついてしまう状態でした。
見守られながら自由に遊べるということは素晴らしいことですが、この時期はまだ肌寒く着替えの準備も十分ではないので、ある程度のルールを伝えることは必要です。ドボンと入ってしまう子は、夢中になると周りが見えにくい子が多く、その特徴を受容する必要もあるのですが、その中でルールをきちんと伝えていくバランスが大事なことだと思います。伝えた結果靴を脱ぎ、ズボンの裾をめくり、濡れないように気を付けて遊ぶ姿が見られました。
★令和4年度スタート2日目の外遊びです
乳児も幼児もよく遊んでいます。
朝受け入れ時にはやはりかなり賑やかな状態となります。そうなるのは当然で逆に泣かない場合にも多少心配になります。この外遊びは10時半頃の様子です。
★お部屋(保育室)のレイアウト
新年度を迎えるにあたり、各部屋の担任がお部屋を整えています。
毎年子どもの動きを見ながら工夫してレイアウトを決めていますが、それでもまた新しく素敵なお部屋が出来あがります。答えは1つではないということですね。同じ部屋なのに、なんだか広々して見えたり、ゆったりのびやかな中にも落ち着いたレイアウトに仕上がっています。
★回り続ける地球儀 (フリーエネルギー?)
小さな地球儀があります。光のある所では回り続けると言われて、購入しました。電池や電気を使うわけでもなく、ゆっくりと地球の自転のように回り続けています。光によって回ると聞いたけど、もしかして磁力によって回っているのかな?不思議です。もしかしてフリーエネルギー?
★保育教諭それぞれの得意
発表会の時、裁縫の得意な職員が衣装の作成や小物作りをしていました。それを見ていた裁縫の苦手な職員から、皆が手伝っているのに出来ずにすみません。絵だったら描けるかもしれません。と申し出がありました。発表会の背景は、他の絵の得意な職員と2人で見事に描きあげていました。年度末になり、おもちゃの見直しをする中で、パズルのピースが足りないものがあり、その修復をしてくれました。 素晴らしい!!!
★制服はありません
令和3年度から制服を廃止しています。あっても、なくてもどちらでもよいと思っています。自園の場合、園内ではほとんど脱いでいることが多く、登降園の時や、交通安全指導など園外に出掛ける時に着用していました。夏などは、汗びっしょりの上に降園のために着用する。といった状態でした。それで、実質的になくてもよいかと考え、廃止に至りました。
今まであった制服は開園以来使用していたものですが、時代の変化と共に変わることを選択しました。変化していくにあたって、入園に際して、なるべく費用がかからないようにしたいという考えを持っています。制定品なども園で準備して購入して頂く物が少なくなるように考えています。
★理解力の問題というよりは情報処理の問題
伝えている事が届きにくい状況が起きるようです。声を届けるために、今している事を解説したり、質問したりするのではなく、している事を言語化して表現する事によってサポートする事が有効だそうです。
発達を促すのにしている事を言語化して伝えるという事は、乳児に関わる時にもこうした接し方をして、成長発達を支える仕方と同じですね。
★研修での質問
2歳児クラスの担任から
へきなんこども園では2歳児がエプロンを必要とせず、誰もこぼすこともなく食事をしていますがどうしたらそうできますかと質問がありました。こぼしてしまうからエプロンも付けているとのことでした。逆にどういう場面でこぼしていますかと聞いてみました。その質問には答える事が出来ませんでした・・・。つまり形としては担当の子がいてその隣に座っていますが、その子のことが見えていない状況であるとわかります。さて、はじめの質問の答えは、その子をよく見てこぼしてしまいそうな所をサポートするということです。しかし、2歳でまだサポートが必要であるということは0歳・1歳の時の見るということと、サポート(手助け)がちょっと足りてなかったということです。こぼさないようにさせるのではなく、きれいに食べられるように丁寧に見ることを重ねて結果としてこぼさないということです。
★こども園でのSDG's
来年度(令和4年度)から月1回配布の園だよりと献立表をネット配信のみにしていきます。
この1月2月3月は、移行期間としてペーパーとネット両方出しています。
ネット配信するにあたり子どもの写真を載せるためにセキュリティーをかけての配信となります。 先日インスタグラムを始めました。ささやかな日常を切り取って発信しています。少しずつ時代と共に変化していきます。
★「子ども主体性」の保育というけれど・・・
思い思いの遊びを通して・・・。と書かれているけれど・・・。
皆今の時代的にそうした保育へと転換していく事がトレンドとなっているようです。保育業界の機関紙などにもそうした記事をよく見かけます。気持ちは同じですよね~。と思います。
しかし写真を見ると子どもの遊びの環境が見えてこない事がよくあります。一人ひとりの子どもが遊びを自分自身で選べる環境を準備すること不可欠です。何もなくても子どもたちはそれなりに過ごしてくれますが、よく見るとブラブラしていたり・・・。そうして時を過ごしている場面が多いように思います。そうした時間をすべて夢中になって遊べる環境が多くの場所で整うといいなと思います。
★それぞれの発達
発達にでこぼこがあるお子さんを見る時以前にも話しましたが、体の軸、体幹が定まっていないことが多いと感じていました。
それで日常の中で体幹の育ちを促す活動、揺れるとか回るとか飛ぶといった動きの出来る遊びを設定していたりします。
毎月行っている発達の研修で「情報処理に時間がかかる場合がある」というケースについて学びました。なるほど。体幹については大丈夫なんだ。そして、情報処理というキーワード。実際の対応としては、ゆっくり伝えるとか、その子のペースで行動出来るようにし、友達の動きが視界に入るように促すなど、友達との関わりの中で様々な体験を増やす。一つづつ気付きと学びを深める日々です。
★人は「発熱体」
本を読んでいて、人が熱を発するものである。という文章がありました。
確かにね。そうだよね。と改めて感じ入りました。エネルギー体としての人の力、生きていく力!!誰もが持つこの力を弱めることなく、子どもたちの育ちの環境を整えていきたいと思います。外でいっぱい遊ぶ事を保障するとか、部屋の空気の入れ替えをまめにするとか、そんなことですかね。厚着とか薄着とか、これは人それぞれ違うので、何が良いとか良くないとかではなく、やはり一人ひとりに合ったとなりますかね。あと心配しすぎない。それぞれの力を信じる・・・。
私は、朝家の窓を大きく開いて空気の入れ替えをします。元気がないと寒くてとても窓を開けられません。毎日元気に起きて寒くても窓を開けられる元気があってよかったと思ってます。ありがたいことです。
★園庭のない園の子どもたち
小さくてもいいから、揺れるもの。ぶら下がれるもの。一本橋を歩くようなもの。そんな道具があるといいな~。工夫して、遊べるように整えられるといいな~。訓練のように順番にするのではなく、自由な遊びの中で体験出来るといいな~。
★園庭のサウンドガーデン
何年も前から園庭にサウンドガーデンを作りたいと思っていました。ささやかなサウンドガーデンが出来ました。古くなったトライアングルを木の枝にぶら下げてみました。子どもたちには大人気で4つ程ですが、それぞれ音が違い、早速音を出して楽しんでいます。
外国で見たものには、板に鍋を張り付けて音が出るような所もありましたが、ご近所に迷惑がないように注意もしなければなりません。
少しずつ、良い音のするものを増やしていきたいな~。
★2種類の平等
今まで日本では平等と言えば同じ量であったり、均等である事、みな同じである事が平等であると考える事が一般的であるように思います。
10年程前にスウェーデンに研修で出掛けた折に、もう一種類、別の形の平等がある事に気付きました。それは、それぞれが必要な量を分け合うという事です。例えば、ケーキを分ける時、等分(同じ量)に分けるのが一般的に日本で考えられている平等で、もう一つはケーキの大きさは、それぞれ違っていてもそれぞれの人にとって必要な量ということです。
どちらでも良いと思いますが、「みんな同じが良い」から「みんな違ってみんないい」という価値観の広がりを感じる今日この頃です。
★「指示する」と「伝える」の違い
同じような行為に思えますが、子どもたちの育ちにとっては、随分違った意味があります。この違いを考えて、言葉を掛けることで、具体的に自発性(自分で考え決めて行動する)が育つための手立てとなるようです。
★課業の動画をクローズド(該当するクラスのみ)で配信しました。
配信するにあたって各クラス少しの説明の文章を載せた方がいいよね。ということで、幼児の担任が園長の所に相談に来てくれて、結局全員であ~でもない、こ~でもないと話していました。その状況を見ていた他の職員がいい映像ですね~と言って撮った写真です。
★素材を園庭から集める
あるクラスの課業で園庭で剪定した木の枝を使ってクリスマスの飾りを作っていました。枝の長さを比べ、長い、短いの認識に繋げ、ツリーを形づくり、上に飾る星を作るのに、園庭から黄色いものを探して来てと外に探しに行く活動に繋げ、飾りにまつぼっくりに毛糸を巻いたりしていました。他のクラスでも紙の型に、毛糸を巻いて飾りを作っていました。巻くという作業から腕の動かし方、それぞれの器用さなども見てとれるようです。
またあるクラスは見るだけでも楽しいと思いますが、自然の素材をたっぷりと準備し、丸い紙一枚を準備し、何を作りましょうということではなく、自由に材料を選んで、創造性を発揮し、思い思いの作品を作っていました。どのクラスも子どもたちの自由度が高く、目をキラキラさせて取り組んでいたようです。
★課業ってなに?
日々の暮らしの中で、子どもたちがたっぷり遊ぶことを保障しながら、大人が意図的に学ぶことを設定する活動です。
年間で幼児が統一テーマを持っています。今年度のテーマは「自然・社会・身体」です。また月ごとにもテーマがあり、12月は「季節」1月は「世界」といったことで、五感をつかって体験できるよう意識して取り組みます。子どもたちにとっては身近なことを取り上げ「面白いね」とか、好奇心を刺激され目がキラキラ輝くような活動にします。そして結果として生きていく力が育まれていくように意図しています。それには保育教諭の目も面白そう、楽しそうとキラキラ輝いている事が多いです。
ちなみに12月はクリスマスや冬至があり、自然物を使って物作りを楽しんだり、柚子でアロマや柚子茶を作ったり、体を温める冬の野菜をテーマにした課業が行われていました。
★乳児の園内研修
2歳児が外遊びに出る場面で、とてもスムーズに出て来て、2人程が靴を自分で履いていました。たまたまかもしれませんが、2人とも靴を左右逆に履いて遊び始めました。
いつもこんな姿になっているのでしょう。2歳児ぐらいになると様々な場面で自分がする事をわかっています。それで職員も「やれるよね~」と思って見ているいつもりで結構見れてない。もしくは見ていない。という事になっていました。本当に見ているかな~。
1歳児の食事の話をしている時に「いつも口いっぱい入れるんです。」と発言がありました。ちょっと待って。そうならないように口いっぱい入れすぎないように、介助用スプーンを持っているんですよ。そうならないように、手助けして下さいね。「いつもやってるから大丈夫。」はどうかな~。
もう一つ。出来ない事をさせようとしていないかな。いつもうまく出来ない事を「どうしてかな」と尋ねた時、「いつもです。」という答えが返って来ました。こんな場合は、やり方を見直した方がいいですね。
★忘れてたけど笑顔で挨拶心掛ける
自分が発している物に気付く事、自分がどんな表情をしているのかな。やはり楽しい気持ちで過ごす事が出来るなら、自然に表情も笑顔になるかな。いつも楽しいばかりなはずはないでしょう。
しかし、無理にでも笑顔を作って過ごすことで、周りの人の心を明るくして自分にも楽しい事が寄ってくるかもしれません。
★乳児のお昼寝
トントンしなくても寝てしまうの?
そうです。食事が終わったら基本的に自分で
お布団の所に行き寝ていきます。
はじめにそうした姿を見た時には、
「エ~、寝ちゃったよ。驚いた~」という感じでした。
お腹が満たされて、身体が温まり眠くなる。
考えてみれば自然の流れですよね。
パジャマには勿論着替えていません。
家で昼寝する時も着替えない事が多いですよね。
結果としてトントンする事はほとんど必要がなくなりました。
しかし、トントンしてはいけないということではありません。
もしかすると、刺激が必要な場合もある時があるようです。
★保育の質=遊びの質
最近よく保育の質という言葉が聞かれます。
姉妹園との研修で、なんだか遊んでいる姿が少し違うように思う事が聞かれました。
それぞれの子どもがそれぞれの遊びに集中している時間が長く部屋いっぱいに遊びが展開されています。
一方姉妹園では、それぞれの遊びに集中する時間が短く結構ブラブラしている子が多いという事です。
言葉で表現するとどちらも遊んでいるのですが。
どうも遊びの質が違うようです。
子ども自身がその場で本当に安心出来ていて興味のある玩具などがあり、それで落ち着いて遊べる場所があり十分に遊べる時間が保障されている場合に集中して遊ぶ時間が見られるように思います。
それともう一つ大事な事は、大人の立ち位置があるかなと思います。
必要以上に管理していないかどうかまた逆に何でも言うなりになっていないかなど・・・。
答えは子どもの姿が教えてくれます。こうしようかな~
ああしようかな~と大人も創造性を発揮しながらあれこれ楽しみながら過ごせたら良いなと思います。
★うちの副園長!!
うちの副園長、いつも職員室にいません。彼女は、自分の仕事の中で現場を見る事が最重要だと考えており、暇さえあれば・・・ではなく、隙さえあれば喜々として現場に出掛けていくのです。そのスタンスがまた素晴らしく、現場の職員をどう支えるかに徹しているのです。もちろん書類仕事もこなしています。子ども関係の事は任せていますが、経理や総務関係の事は他の職員がしています。
職員についてもそれぞれの力を充分発揮してイキイキと過ごしてくれてると思っています。嬉しいです。
★みんな同じでしょ!
少し前に特徴のある子どもたちとの関わり方について書きました。また乳児の食事の時の関わり方についても書きましたが、基にあることは同じことだと思います。みんな一緒でしょ。なにが?一人ひとりが大切な存在であるということ、子どもの人権を守るということです。そして、このことは大人同士でも同じことですよね。
★トイレは一番美しい場所に!!
おむつのバケツを廃止してから、物置のようになっていたトイレを整理整頓して改修しました。
使用済みのおむつの片付けどうしてますか。
自園では普通のゴミと一緒に有料の回収に出して園で片づけています。
姉妹園での話です。4年前にはじめて訪れた時、乳児のトイレがまるで物置のようでバケツが沢山並んでいました。1日分の汚れたおむつを個人のバケツに入れ各自が持ち帰る。ということでした。「エ~!毎日汚れたおむつバケツを買い物した食材と一緒に持ち帰っているんだ!!」
やめよう~。園で片づけてあげようよ~。と思い、早速バケツの持ち帰りをなくしました。
持ち帰っていた事にも、もともと意味があったと考えられます。
便の様子で健康状態を知るといったことでしょうか。もし便の様子を知らせる必要がある時にも保管し伝えたら良いと思います。
バケツ持ち帰りをなくしてすぐに父兄から感謝の手紙を頂きました。
★誕生日会での園長先生の話
実は私は誕生日会ではいつも同じ話をします。「ありがとうと言ってね。
感謝の気持ちを持ってね。」このことを繰り返し伝えています。
先日の誕生日会で、少し話をしてから、「園長先生がいつも誕生日会にする話でまだ今日していない話は何かな?」と尋ねたら全部(幼児)のクラスで子どもから「ありがとうの話」と返って来ました。「ちょっと嬉しい!!」
なぜいつも同じ話をしているかというと、私が保育園児で通っていた時の園長先生の話って何も覚えてないな。と気付いて、結局、ああしましょう。こうしましょう。と言った話は、何も残らないのかと思い、それなら耳にたこが出来る程同じ話を繰り返し伝え、支えになる言葉として心に残ってくれると良いなと思って続けていることです。
★子どもを褒める時の言葉の表現
私自身が言葉の乏しさ、表現の幅のなさを感じています。
「すごいじゃん」「良かったね」「素晴らしい!!」
など、とても単純な表現ばかりになってしまって・・・。もっと豊かな表
現とか出来たら良いな~。と思っています。
一方で言葉は単純でも気持ちが伝わればまあいいか?とも思っています。
★言語表現(掛ける言葉)の多様性
乳児に排泄のお世話をする時、衣服の着脱をする時など今している事を細かく言語化する。言葉で表現しながら子どもと接するようにします。
自園に姉妹園から研修に来た0.1歳児担任の保育教諭の気付きで「手を洗う場面で、自分もちゃんと言葉を掛けていたつもりだけど、いつも決まった同じ言葉を掛けていました。もっと細かく手の甲も洗えるかな、指の間もきれいにね。などと多様な表現で言葉を掛けている所を見て、明日から実践します。」と言って帰って行きました。
★発表会の予行をしました
各クラス3曲のわらべうたを歌うのですが、今年はすべてのクラスがみんな音を外さずきれいに歌えていました。
つまり拍がきちんととれるのでリズムがとれる、そして最後まで速くならず一定の速さで歌えます。よく聞くことが出来て音程が正しくとれる。
拍をとる為に教えるスタンスではなく日々丁寧に歌うことで、結果としてきれいに歌える。ということです。
また、よく聞くという事は就学に繋がる力にもなりますし、拍を感じリズムを刻めるという事は言葉の習得にも繋がっていきます
★保育教諭の専門性と家庭のような暖かさ
自園での乳児の食事のようすです。
一人ひとりの子どもにしっかり向き合って食事を進めます。
離乳食の子どもには、1人に1人がついて進めます。その後2人に1人がついて進めます。そして2歳児になると、盛りつけた後は最大6人今はコロナの為アクリル板設置の為4人が一緒に食べている状態です。家でもなかなか食事の間中、ずっと子どもに付き添っての食事は離乳期を除いては難しいこともあります。
園でそうして見守る時には口や舌の動かし方や腕の筋肉の発達の具合なども見極めていきます。そして美味しいね~とか情緒的に話しながら、 食事を楽しめるようにしています。
★発達にオリジナリティーがある場合トラブルを起こしやすい??
トラブルを起こしたくて起こしてはいません。
様々な要因が考えられます。
・周りのことが見えない。
・刺激が必要なのに動く事を保障されていない。
・注意が散漫な為に、体の安定感が育っていない。
・体の安定感が育っていない為に注意が散漫なこともある。
まだまだ多様な事がありますが、否定的な注意をするのではなく、なぜそうなったのか、そのわけを見分けて対応していきたいです。
そして、人との関わりが楽しいといった体験がサポート出来たら良いかと思います。
★発音が不明瞭な子が多いような気がする
自園での話です。職員から題にあるようなこんな声が聞こえてきました。
これってどういうことかな。考えられることに、聞く力が弱い場合もあるそうで聞き分ける力を育てる。沢山の音を意識して聞かせる。といった事が実践できそうです。
例えば今、自園の発表会で演奏するために古くなった楽器を新しくし、トライアングルを18㎝のものと10㎝のものを購入しましたが「自分達の演奏にどちらの音が合うと思う」などと投げかけて音を決めるなども良いと思います。
また物理的に口の中の状態、唇がとじれるか・舌・声帯の使われ方「フー」と言って火を消す時に息が出ていないなど口の中の筋力の発達状況などを見極めます。発達を促す遊びの準備も出来ます。例えば、息を拭いて風車を回すとかを準備したり出来ます。
★発達の特徴を早く見つける
今こども園などでは、職員の加配の対象としては、3歳児以上の子について書類を作成しています。
しかしながら大勢のお子さんを見る中で0歳1歳のもっと小さい時期からその特徴を感じることがあります。加配などの対象にはなっていませんが実際には、なるべく早い時期に気付いて、対応出来るとよいようです。自園では、日常的に遊びで使う遊具の中に感覚統合を促せるような遊具を整えています。回るとか揺れるとか飛ぶといった動きが体験できるようなものです。
これらの遊びはみんな大好きですが、特徴のある子どもたちが特にそれらの遊びを好むようです。それぞれの発達に必要な事を子どもたちは知っている、ということでしょうか?
★身体のコントロール ~急には止まれない~
特徴のある子どもの中には前の子が止まったら自分も止まる。と言ったことが難しい場合が多々あるようです。横を見ていてぶつかる。ということではなく、見ていてその場に行ったら止まるとわかっているはずの所で止まれずぶつかってしまう。といった状況になっているのです。
このことは、赤ちゃんの時から少しずつ自分の身体を感じる体験を通して自己を認識してくることにも関わっていると思われます。
しかし、幼児になってから具体的に出来る事の一つとして、運動発達を促すために、毎日体操を活用する事が出来るかもしれないと思います。
毎日の少しずつの経験を通して、体得する事を後押し出来たらと思います。
★場面緘黙症??
ばめんかんもく
「他の状況では話しているにも関わらず特定の社会状況において話す事が出来ない」状態であると定義されているものだそうです。
家では普通にお話しているのに園の特定の場面では話さない。そんな状況の子どもたちがいます。
話せるのにどうして話さないの?と思ってしまいますが、対応を間違えると緘黙を強化してしまうことがあるそうです。
接し方は一様ではありませんが、どうしてそうなのかと注目してしまいがちですが、そこにフォーカスせず自然に接している事がよいようです。
治すとか治さないといったことが問題でなくて、そうなんだと状態を丸ごと受け入れることがはじめの一歩だと考えています。その上で何をしてあげられるかは、一人ひとり対応が異なるようです。専門家の知識も必要な所です。
★個性的な子どもたち
その子たちをどうするのか ではなくて、その子どもたちを大人(保護者)がどれだけ受容できるかということが大事なことかなと思います。その特徴に何らかの名前が付く場合もありますし、そうでない場合もありますが、まずその子のそのままの状態をそうなんだね。と受け止めることが大事だと思いますが、時としてするべきことの形を優先しすぎてしまうときもあるし、また個性によっては形から伝える方が何かを修得しやすい場合もあります。人それぞれですよね。
★雲梯の効果 ~遊びながら身体の発達が促されます~
10年程前の話です。自園には雲梯がありませんでした。隣接の幼稚園を吸収することになり、子ども達は、隣の園にあった雲梯で遊び始めました。
初めは体重を支え切れず、ストンストン落ちていました。毎日毎日挑戦するうちにみるみる力がついて大勢の子ども達が、スイスイ出来るようになっていきました。手に豆が出来、それが潰れて痛いだろうに、それをガンバリ豆と言いながら誇らしそうに見せてくれたりもします。
ちょっと難しいことをするのが、面白いと思えるのかな。
夢中になって遊びながら自分を支えられる力が育っているようです。
法人の姉妹園にも雲梯を設置したのですが、腕の力がついてきたのか、逆上がりが出来る子が増えたと言っていました。
★職員研修・職員会について
現場の知りたい事を現場からの提案によって学ぶ。または、その時現場で
話し合いたい事を現場からの提案によって職員会を開く。
最近ではそうしたパターンが多くなっています。
定例の職員会は週1回金曜日に1:15~2:15の1時間と決まっています。
子ども達に対する保育観と同じです。
職員の自発性・創造性が育まれているように思います。
職員に、感謝・感謝!!
★乳児室に鍵?
昔、自園では乳児の部屋には、子どもの手の届かない所に鍵が付いており、常時それを閉めていました。子どもが出て行ってしまうと危ないからといった理由です。
今、園では乳児の部屋に鍵はかける必要がないので、付けていません。
子どもたちは、それぞれが楽しいことを見つけ夢中になって遊んでいます。
部屋の居心地がよく楽しいことが沢山あり、信頼できる大人もいたら子どもたちは、そこで落ち着いて楽しく過ごすことが出来ています。
昔は、やはり子どもたちを管理する気持ちが強かったように思います。
つまり、あまり子どものことを信じていなかったということだなと思います。
一人ひとりに丁寧に関わる保育に変えてくることで、子どもたちの持つ力を実感している所です。
大人が思う以上に子どもたちには様々なことが理解できるようです。
しかし、まだ小さな人たちですので、信じて見守ることと、当然手助けが必要なことがあります。
バランスが必要ということですかね。
★小さな仕事 ~25年以上前からある、机の脚のガタツキ~
大事な机で、少しでも雨が降るとすぐに軒下にしまい、出したり入れたりしながら大切に扱ってきました。
ここ2.3年は柿渋を塗って手を入れています。
最近、椅子の脚がガタガタするようになったので人工芝の端切れを丸くして貼ってみました。ガタツキもなく、また調子良く遊べるようになりました。
長い歳月により角が丸くなった机、あるものを大切に使う、SDGsの考えにも無理なく沿います。
ただ物を大事にする。というだけでなく、そうしている大人の姿が子どもたちにとっては大事なことだと思います。
★これからの世界の学び ~自分で考えるということ~
今までは何かを教えるとか覚えるとか習得すると言ったことが勉強する、学ぶ、ということの意味だとされていたように思います。
今もしくはこれから大切だと考えられることは、それぞれが自分で考えること、自発的に行動するために自分で考えるとか創造的な思考をする力をつけることが大切なことだと考えています。
へきなんこども園での生活の中では日々こうした力をつけられる生活を守っています。このことは、子どもの権利条約でいわれる所の意見表明権を守ることと同じ事になります。
具体的には、園では1日の多くを熱心に遊ぶ時間とし過ごしていますが、その遊びは一人ひとりが自分で見つけ選ぶことが出来るように環境を整え、またその遊びを守るといったスタンスで、子どもたちと接しています。1日の中で何回も自分で考え、決めて行動することを日々体験しています。
★食事の時に育つ小さな自尊感情 ~見ているつもり?聞いているつもり?~
園での食事の時には、今日はどれくらい食べられるかを一人ひとりに聞きながら配膳をしています。この事は0歳の子どもでも同じです。
皆がきちんとそうしてくれているつもりでした。
ある時乳児の食事について0歳児と1歳児の動画配信する映像を確認しているとき、そのことが出来ていないように見えました。「アレ?」っと思い、乳児の食事について園内研修をすることにしました。
映像を見て検証した結果、一応聞いてはいるようでしたが、その返事をきちんと受け止める動作がみられませんでした。つまり乳児の場合は、言葉での返事ではなくアイコンタクトや動作を見て意志を確認することが必要ですが「いつの間にか一応聞いています。」という状態になっていました。
認識を新たにして取り組んでいます。
さてなぜそのようなことをしているのか、と言いますと、いくつかの大切な意味が込められています。
・あなたのこと(あなたの意志)を大事に思っていますよ。
・あなたは今どれくらい食べられますか(体のニーズを知る)
・あなたが表明したことを尊重しますよ。
・自分を大切にし自分で決めて行動するということの日々の実践へとつながっています。
★英語で遊ぼうについて
幼児各クラス月に1回講師を招いて英語に親しんでいます。
この時間は何か英語を覚えさせるといった姿勢ではなく保育全体のカリキュラムの中でその時にテーマと一致したことを英語で楽しむ、といったスタンスで行っています。
この時間が子どもたちにとって楽しい時間だと記憶されたらよいと思っています。多様性に触れるほんの少しの機会ですかね。
※外部講師を招いての活動も特別な料金は頂いていません。
★食器をそっと置く2歳児
自園でも陶器の食器を使っています。
プラスチックの物より重いし、割れることもあります。
ところが、2歳児の食事を見てみると、食事の後自分の食器は自分でカゴに片付けるのですが、重ねて置く時もガチャンと音が出ないようにそっと積み重ねていました。置く場所も少し傾くようなら別の場所を自分で探して、そっと置いています。2歳児がちゃんと壊れないように自分で考えて置いている姿を見て、感動すらします。下手をすると大人の方が音を立ててガチャンと置いているかもしれません。
★体育遊びについて
外部から講師を招いて、月1回幼児全員にしています。
体育遊びの時間をひとつのキッカケとして捉えています。この時に興味を持ったことを日常の遊びの中で体験できるようにし、面白くて、遊んでいる間に習得していけるよう環境を整えます。
そしてまた、専門の講師の指導から保育教諭も学び保育に生かしていきます。
また昨年度から体の軸(体幹)を育てることをテーマにした動きを課題として取り入れるようにプログラムを組んでいます。
★様々な種類の地面について
自然の大地には全く平らな地面は珍しい。斜めであったり、でこぼこしていたり、硬かったり、柔らかかったり、木の根が出ていたり・・・。
園庭の環境を考える時、自然には叶いませんが、出来る範囲で様々な素材の地面ということを考えています。砂、芝、クッション性のある地面、コンクリート、レンガのインターロッキング、アスファルト、木の根の出ている所、高低差のある所、石畳など、感覚を通して学んでいくこと、認知的な知識ではなく非認知的な感覚、体感を通して遊びながら体験しながら学んでいくことも大切にしています。
砂地の園庭に木の、根が出ている所があります。考え方によっては突然出っ張っているから安全のために削って平らにした方が良いと考えることもありますし、そうした場があってもそれぞれが危なくないように気を付けて遊ぶという事も考えられます。どちらでも良いと思いますが、自園でもそのままそれぞれが気を付けるというスタンスを取っています。
★毎日体操について
幼児全クラスがほぼ毎日行っています。
子どもたちの成長をみる中で、身体の発達がとても大切だと気付かされます。
そこで、ハンガリーの保育をヒントにして、1日10分程毎日、身近な道具を使って体操をしています。
発達に課題がある場合、体の軸が未発達であったり、固有覚が育っていないことがよく見られます。毎日、体を意図的に動かすことで左右の統合をはかり、脳の発達のバランスを整えたりすることが出来ると考え行っています。
子どもたちは、この体操が大好きなようで、毎日楽しんで行っているようです。
★ずっと遊んでいるだけですか?
いえいえ、大切なことはバランスだと考えています。
いわゆる設定保育と言われるような活動で一般的に行われているような事は大方行っています。領域別のカリキュラムもかなりしっかりとあり実践しています。ただ取り組み方が活動によっては1人とか2人で行う事もあります。
それでは集団で行うことはないのかといいますと、ほぼ毎日幼児クラス全員で毎日体操というものをしています。運動会など全員で行動する事もあるし、その時々、個を大切にしながら集団ですることを大切にすることもあります。どちらも大切です。和して同せず同じて和せずですかね。1人ひとりが大事にされると結果として集団としても素晴らしい集団となるようです。
★園の草取りどうしてますか?
自園では、職員がまめにとっています。
ポイントは、2つ。
・時間をみつける ・時間の使い方
「え~。子どもを見ないで草取りですか?」
草木の手入れをする、草取りをする大人の姿、それ自体が生きていく力を育てるための見本になると考えています。
昔と違って人手はかなり恵まれていると感じています。
しかしながらやはり子どもが落ち着いて過ごしていなければこうしたことも難しいと思います。
また、子どもに対して、自発的、創造的な行事が出来るように保育している所ですが、大人にも同じ事が言えると思います。
職員も一人ひとりが自発的、創造的に仕事が出来るように望んでいます。
★遊びにキリをつけようとする時、「イヤダー!!」って言われていませんか?
自園ではあまり「イヤダ―!!」と言うことを聞きません。なんでかな~。と考えると、多分、子どもたちが遊ぶことに満足しているのかと思いあたりました。
園での生活の中でどれくらいの時間遊びの時間が保障されているか、現場の先生に確認してみました。
幼稚園コースの3時に帰る子どもたちで、だいたい毎日5時間遊びの時間があるということでした。
食事のあととか、お昼寝のあとも子どもたちは、すぐに遊ぶことができる。とわかっているようです。
以前は、「はい今から遊びます。」「はい、終わりだから片付けてください。」といった日常で今思えば、とても長い時間を園で過ごすのにも関わらず遊びの時間が充分保障されていない状況でした。
★かみつきは、あたりまえと思っていませんか?
一人ひとりが充分に遊べる環境を整えます。そして、それぞれのこどもの遊びを守る(保障する)ことができると、なんと結果としてかみつきはなくなります。もともと子どもたちは、かみたくてかんでいるわけではありませんからね。必要な量や種類の道具(玩具)が整っていない中、1歳児に仲良く遊びなさいという事にはとても無理があるようです。
※このコーナーは、今後随時更新していきます。